「美容師のトップになるにはホモにならんといかんって聞いて、僕、それは無理でしたねえ」
今日のお客さんとオーナーの会話で聞いた衝撃の一言。それと同時に思い出した私の苦い記憶。美容師アシスタントとして働く今、剣道とは無関係なはずなのに思い出さずにはいられなかった。
話は高校に遡る。剣道部で寮生活をしていた私は、日々の稽古と学校生活で充実した毎日を送っていた。寮は全寮制で、いわゆる強豪校だった。携帯電話は所持することを許されず、親との連絡は手紙でしていた。また、帰省も夏休みに一週間ほどだった。高校2年生の後半からはキャプテンを務め、応援してくれる親に心配をかけたくない思いから在学中にこのことを話すことはなかった。
結論から話すと、女子寮の先生は恋愛対象が女だった。そして私はその枠に当てはまってしまったらしい。先生と生徒、強豪校特有の先生に対しての恐怖。親から隔離された環境をいいことに私は性被害にあった。
恋愛対象が同性愛者だった場合、それを否定するつもりはない。しかし、私のように望まない事態が起こっている事実を知ってほしい。また、どんな世界もトップに行ったらよくわからないルールに従わなければいけないのか？ただ純粋に努力するだけじゃあいけないのか？大人の世界ってこんなもんなのか？
真面目にやればやるほど損をするような世の中だ。高校生の私にはまだ幼すぎた。
大人の皆さん教えてください。これが大人の世界ですか？
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